デリカで行く 三陸海岸 冬

冬、久しぶりに東北エリアに行きたくなった。

東北といえば、やはりリアス式海岸の景観を満喫したいが、

特にメインとなるスポットが思い当たらない・・。

宿の予約など関係なく、思い立ったらすぐに旅に出発できるのが車中泊の醍醐味だ。

だから立ち寄りスポットも行きあたりばったりでOK。とりあえず出発!

短期旅だし、コンパクトな車体サイズで気軽にサクサク走れるので、

今回の旅の相棒はデリカD5

サードシートを残したリムジンタイプの車中泊カーだ。

 

 (画像:同型デリカの荷室仮装)

 

 

 

昼時に出発して高速をひた走り、とりあえずの目的地は、かねてから訪問したかった世界遺産の中尊寺にした。

リアス式海岸が見たいといいつつ、いきなりの内陸だが、行けるタイミングで行っとく。というのは旅の計画性が無い我が家の鉄則なのだ(笑)

とはいえ、仙台を素通りするのももったいないので、

とりあえず松島なんかも通りたい。ということで、仙台宮城ICで下道に降りた。

 

もう夜7時過ぎ、そろそろ夕食を済ませておきたいので、

ネットで探した地元で人気と評判の「武蔵食堂」へ。

夜は定食&居酒屋という雰囲気で、若者が多い。

 

 

5時間以上運転した疲れもあるので、ちょっと奮発してステーキ定食をオーダー。

 

 


夕飯を済ませ、さっそく今夜の宿泊地「道の駅おおさと」へ。

いつもながら到着時は真っ暗なので、周囲の様子はわからないが、お仲間らしき車がちらほら・・

ご一緒させていただきます・・と、心でつぶやきながら手早くベッド展開して、就寝。

 

 

朝、6時頃に起床。

道の駅の駐車場に流れる大音量の音楽放送で目が覚めた・・(^^;)

昨晩は停車していた車中泊のお仲間らしき車はもう出発したようで、

駐車場にはウチだけがポツンと一軒屋状態。

 

今回は買ったばかりのsnow peakの「ケトルNo.1(0.9ml)」でコーヒーのお湯を沸かしてみた。

2人用のコーヒーにはこのくらいのコンパクトさが丁度よい。

今まで使っていたのは普通の家庭用のホーローやかんだったのでやたらかさばっていたが、

snow peakのほうが断然使いやすい。これは買って正解だった。

紙コップなのは味気ない気もするが、スペースも限られているので合理的だ。

早朝の空いている道を松島方面に走る。

 

もう松島は3度目の訪問だが、今までは素通りしてしまった「瑞巌寺」(拝観料700円)に参拝した。

朝の境内もなんとも清々しい空気に満ちている。

 

伊達家の菩提寺であり、国宝・国重要文化財指定の想像以上に立派な寺だ。

庫裡(くり)という台所(写真左下)であった建物から入り、本堂の内部を見学できる。

警備スタッフのおじさんが教えてくれたが、屋根にある煙出(煙突の役目)が特徴だそうで、

良い撮影ポイントまで指南してくれた(笑)

朝一番で空いていたとはいえ、とても親切でウェルカムな雰囲気が嬉しい。

本堂内は撮影NGだが賢覧豪華な屏風絵や欄間など見ごたえのあるしつらえが多い。

コンパクトながら枯山水の中庭、ちょうど咲き始めた紅白の梅なども良い感じだ。

 

 

 

しかし、この寺は片側が彫刻や洞穴をくりぬいたような岩盤があり、独特な雰囲気を醸し出している。

 

とても珍しい風景で、とても気に入った。

 

 


 

 

いよいよ海岸ドライブの始まりだ。

昨晩、奥さんがネットで調べておいた景勝地を片っ端から突撃する。

まずは牡鹿半島の先端の高台にある「おしか御番所公園」の展望台へ。

壮大なパノラマが楽しめるのだが、風が強くて寒い・・。

3階建ての展望台もあるのだが、とても長居はできずに、写真を撮って早々に切り上げた。

風景は素晴らしかったが、ここまでの移動距離(牡鹿半島の突端まで来たので、そこそこ距離はあった)を考えると、もうちょっと楽しみたかったかな。

できればコーヒーを沸かしてゆっくり飲む・・

なんてこともやりたかった。

しかし寒がりの私には厳しい状況だったので、仕方ない。

 

ただ、絶景はとても素晴らしいので、

 

おすすめポイントであることには間違いない。

 

 


そろそろお昼の時間なので、予定では牡鹿半島の付け根に位置する女川漁港で海鮮丼と思っていたが、

半島の鮎川漁港にある観光施設ホエールタウンおしか」に寄ったところ、クジラ肉定食なるものを見つけ、ここでしか食べられないであろうと、女川の海鮮丼を食べたがっていた奥さんのブーイングにめげず、予定変更。

 

クジラが食べられる食事処は3件あり、さんざん悩んで「海鮮レストランなぎさ」のクジラ刺身定食をチョイス。

紅白のクジラ肉の刺身は、歯ごたえある赤身と柔らかい白身(脂身?)を一緒に食べるのがおすすめだとの説明をうけた。

なるほど、2種類の触感が面白い。

馬肉の刺身に似ているが、触感も味も馬肉よりさっぱりとしている。


馬肉が好きな私にはちょっとパンチが少ないが十分に美味しかった。

ただ朝食としてのボリュームはかなり少なめ、腹7分目といったところだ。

 

そう予測していたので、奥さんにはボリューミーな海鮮天丼をオーダーしてもらい、シェアしてようやく腹8分目になった。

「ホエールタウンおしか」には売店もあり、クジラ肉などの商品の種類がかなり充実している。

他のお客さんたちも口々にその多彩な品ぞろえに驚いているようだった。

缶詰のパッケージは地元学生のデザインを採用するなど創意工夫されており、お土産にクジラ肉の缶詰などいくつか購入した。

朝食をすませたので、女川漁港は素通りするつもりが、近くの女川駅を通ってビックリ。

駅周辺がとてもおしゃれな景観となって復興している。これはぜひ立ち寄らなければ!

まるで代官山や自由が丘のよう。

駐車場は県内・他県ナンバーの車でほぼ満車という盛況ぶりだ。

 

まず駅舎がすごい。

まるで隈研吾のような木材を多用したモダンなデザインだ。

(ググったら坂茂氏という建築家のデザインだった)

2階には町営温浴施観光客でにぎわっていた。

 

駅舎の前には「シーパルピア女川」という複合商業施設があり、

地元の商店、若者向けのおしゃれな土産店、観光客向けに浜焼きが食べられる海鮮店などが混在する、カオスな空間になっている・・・。

女川の復興の形はこれでいいのだろうか・・。

 

 

浜焼きやウニ、海鮮丼の店が一番賑わっていて、生うに、牡蠣の浜焼きを堪能。旨い!

やはりこの手の物はハズレが無い。が、商店街から少し離れたところにこっちにも注目!!といわんばかりの「海鮮串焼」というデカい看板を見つけ、歩いて行ってみた。

店先に「ツイッター? やってないけど つぶ焼くよ」と洒落のきいたポスターがある串焼きたろうという店だ。さっそく食べてみたつぶ貝の串焼きも文句なく旨かった!(画像では肝心のキャッチコピー部が隠れてしまうという凡ミス・・)

 

私個人としては、何年か前にテレビで見たことがある段ボール製のランボルギーニ「ダンボルギーニ」が展示されたショップが妙に懐かしかったり、フルーツ店のいちごミルクのフレッシュジュースがとても美味しかったのが印象的だった。このジュース、オーダーが入ると店先で販売している大粒のいちごを使ってジュースにしているのだ。なんとも贅沢!

 

 

 

 


奥さんが買った土産は三陸石鹸工房「KURIYAKURIYAの洗顔用せっけんの詰め合わせ。好きな石鹸をチョイスして小箱に詰めてもらっていた。

 ワイン、はちみつ、竹炭などほのかな香りで質の良さそうな石鹸だが、女川にまで来て買うものなのか??と、疑問が無いわけでもない(^^;)

まあ旅先の買い物に意見するのは野暮だろうと思い、黙っていたが・・

 

 

 

 

女川商店街から海沿いを北上して「神割崎」という景勝地へ。

 

全国の「白砂青松百景」に剪定されているビュースポットで、二つに割れた奇岩の間を激しい波しぶきが躍る迫力ある景観が楽しめる。2月と10月には岩間から日の出を望むことができるそうだ。

 

 

 

 

 

女川商店街のあとはまた復興商店街である「南三陸ニコニコ商店街」へ。

こちらは復興開始当時からよくテレビも取材されていて、

今では有名な観光スポットのようだが、立派に新築されていた女川に比べるとあくまでも「仮設」といった趣だ。

これはこれで、まだ復興の途中なのだ。という雰囲気が伝わって、応援したくなる。

 

 

着いたのが夕方だったので、西日に照らされ、ひと気も少ない商店街はどことなく寂しそうだった。

 

 

飲食関係などぼちぼち店じまいが始まっており、ゆっくり見て回る時間もなかったが、

いつのまにか奥さんは南三陸復興ダコの会が販売している「オクトパス君豆絞り」という和手ぬぐいを購入していた。

 

迷った挙句2種類チョイスしていたが、いつもはぼんやりしている奥さんはこういう時の行動は異様に素早い・・。

 

初日の観光はここまで。

「道の駅 大谷海岸」に移動。

仮設の道の駅だが利用客は結構多そうだ。

大谷海岸というネーミングから、もっと目の前にドーンと海が見渡せると期待していたが、海は国道の向こう側で若干距離もあり、景観はイマイチだ。

 

道の駅でお惣菜とビールを買い、コンビニで買っておいたカップ麺で晩酌&夕食をすませた。

 

 

初日から飛ばしたので、早めに就寝。

 

 


 

 

2日目は朝から小雨で、ちょっとテンションが下がりぎみだが、昨日のうちに道の駅で買っておいたクリームサンドで朝ごはん。

 

 

レジ前の売り場にドーーンと置かれていたので、隠れた名物なのかとかっておいたのだが、素朴なコッペパンにピーナッツクリームがたっぷり入った、どこか給食を連想させる一品だった。

傘の用意が無かったのでコンビニでビニール傘を購入し。

 

本日最初の目的地は泊まった道の駅からほど近い岩井崎へ向かう。

 

ここは潮吹き岩と化石が見所のようだ。

潮吹きは23分間隔程度で大きな吹上を見ることができるが、

東日本大震災以降は吹上が小さくなったという話もあるようだ。

 

雨で足場が悪い中砂と岩が混在する浜を少し歩くと、岩肌に化石らしきものがちらほら見ることができた。

まるでタモリ倶楽部のような地味~な観光だが奥さんの目的は化石メインのようで、かなり熱心に探し回っては写真を撮りまくっていた(笑)

 

近くには東日本大震災の津波によって被害を受けつつも一部が生き残った松をシンボルとして残すために加工復元した「龍の松」があった。

まるで天に昇る龍のように見える龍だ。

 

 

岩井崎から次の目的地に向かおうと移動を始めたところすぐに廃墟のような大きな建物が目に入った。しかも壊れ方が普通ではない・・もしかして津波で壊れた建物なのか・・と、近寄ってみると、「気仙沼市東日本大思案菜遺構・伝承館」という看板があった。

まだ早朝だったので入館時間でのでなかったが、外観を見ただけでも津波の被害の甚大さがリアルに伝わってきて、言葉にならない・・。

4階建ての建物の屋上近くまで津波が来ていた形跡がある。想像を絶する状況だ。

もうこのような災害は絶対に起きてほしくない。その思いが胸にこみ上げてきた。

さらに北上し、気仙沼は一旦通過して岩手県に入ってすぐの大船渡港湾内にある「レストラン海」で海鮮を味わった。

私は海鮮丼、奥さんは帆掛け船の演出につられて(笑)明日丸定食。

想像通りに鮮度抜群で大満足。

湾ははやや強いが波は穏やかで、展望テラスからの眺めは気持ちが良かった。

 

 

今回の旅はここを最北地点として、南下しながらまた海岸線を走ることにした。

 

 

 

ここから大船渡の海岸美3連チャン。

まず最初は大船渡港から少し南下したところにある大船渡を代表する景勝地「穴通磯」。

 

整備された階段を下ると一気に視界が開け、ザッツ・リアス式海岸!的な海岸美が広がる。

波の浸食により3つの巨穴は圧巻だ。

 

これこれ、これに出会いたかった風景だんだ~!と、しばし感動。

 

 

 

 

 

 

次は「乱曝谷」。

名前からすると波の音が轟いているのかと思いきや、意外とそうでもなかった・・(^^;)

波が静かな日は音量も少なめなのだろうか・・

 

でも細い谷間に波が押してはよせる様子は迫力があり、魅力的な絶景スポットだ。

 

 

 

 

最後はナビでもちょっと場所がわかりにくかった「碁石浜」。

 

メジャーなスポットなので、もっとバーーンと昼がっているのを想像していたが、とてもこじんまりとした海岸で、防波堤で仕切られているので、一瞬、えっ?ここ?ってくらい想像と違った雰囲気だった。

 

でも景色よりもここは音を楽しむ浜かもしれない。

 

波に合わせて石がシャラ・・シャラ・・と、独特な響きが耳に心地よく、ここにしかない音風景を満喫した。

 

 

さらに南下して、陸前高田市の「道の駅陸前松原」へ。

ここは・・なんといっていいのか、他の道の駅とは一線を画する特別な場所だ。

周辺は広大な範囲で復興工事がなされており、一地方の観光物件ではなく、国が管理している大規模な施設のようだ。

一見して震災のモニュメントとしての立ち位置なのだと実感する。

道の駅の建物の先には海が広がるのだがそこまでの広場には献花台が設けられている。

また、道の駅と海の間には巨大な防波堤が作られていて、防波堤の上には海を一望する展望テラスがあり、海を眺めることができる。防波堤の足元には小さな松の苗木が無数に植栽されていて、何十年後かにはまた立派な松林に育つのだろう。

 

 

夕方になり、越前高田を後にしてさらに南下し、今夜は気仙沼で宿に泊まることにした。

たまには宿のベッドでゆっくりと眠るのもいいものだ。

ネットで宿を予約し、先に近くのめん八珍という店で名物の気仙沼ラーメンを頂く。

気仙沼産のサンマのつみれが入った醤油味のラーメンで、サンマをはじめ6つの素材から出汁をとっているこだわりの逸品のようだ。

奥さんは昭和の八珍ラーメンをオーダーしていつものごとくシェアした。

こちらも胃に優しい昔ながらの志那そば的な美味しいラーメンだ。

気仙沼といえばふかひれだがそんな予算は無い(^^;)

 

気仙沼ラーメンで十分にご当地の味を満喫した。

 

 

3日ぶりのベッドですっかり英気を養って、今日も朝から海岸絶景スポット巡りに出発だ。

気仙沼の唐桑半島を走り「神の倉の津波石」へ向かう。

御崎神社から遊歩道を30分ほど歩いた先に津波石はあるらしい。

まずは神社でお参り。

なかなか渋い佇まいだ。

奥さんは御朱印をもらうつもりが、どなたもいないようで断念。

代わりに大漁旗を購入。支払いはなんと無人直売所のシステムと同じで、箱にいれてください。とのこと。

なんとおおらかなことだ。しかも電卓が置いてある!

朝からプチ感動(笑)

しかし、御朱印の代わりになぜ大漁旗??

 

普通お守りとかじゃないのか? うちの奥さんのチョイスは謎だらけだ。

拝観のあとは、津波岩までトレッキング。

 

唐桑ビジターセンターでマップをもらい、さっそくトレッキングスタート。

この辺りは椿が自生していて、歩きながら鑑賞できる。

歩きやすい歩道をしばらく歩くといきなり道を横切る物体が!

今のは何だっ??と、追いかけるとなんとカモシカだ。

しばらく見合っていたが、さっと山の斜面に消えていった。あ~ビックリした(笑)

 

しばらく歩くと津波岩の小さな看板がある小さな入り江に到着。

多くな岩が数個、波うち際に転がっている。

なにも知らなけれなよくある浜の風景なのだが、この岩は津波によって運ばれた岩なのだ。

こんな大きな石、いや、岩が波で流されてくるなんて、

 

やはり津波の威力はすざましいのだと実感した。

津波石の先にも遊歩道は続いているが、私たちはここで引き返した。

同じ道を帰るのはつまらないので車道のルートを歩くことにした。あわよくば、バスに乗って帰れるのだ(笑)

車道までのエスケープルートも足元にウッドチップが敷いてあり快適なルートだ。

車道に出てバス停の時刻表を見ると、あと30分くらいバスが来ない。そもそも1時間や2時間に1本なので、すぐくればラッキーな状況だったので仕方ない。車道を歩いて戻ることにした。テレビ版番組のバス旅のような展開(笑)

 

戻る途中で小さな船着き場のような公園のような場所があり、そこで休憩したのだが、海がとてつもなく澄んでいて海底に石が見える。しかもよ~く見るとウニがいっぱい!ここでウニの食べ放題ができたら最高なのだが・・(笑)

 

 

帰りがけに唐桑半島の東海岸に位置する景勝地「巨釜半造」に立ち寄った。

激しい波打ち際に、高さ16mの大理石の石柱が海からドーーンと突き出ている。

 

巨釜とは波の様子が煮えたぎる湯のように見えることからついた名前で、石柱は明治29年の三陸大津波の際に先端が2mほど折れてことから「折石」と呼ばれているそうだ。

 

美しいリアス式海岸だが、昔からひとたび津波がくると、甚大な被害に遭っている場所なのだ・・。

 

 

 

 

 

 

年甲斐もなく随分歩いたので少しデリカ内でブレイクタイム。

ちょうど駐車場から海が見える。

両方のスライドドアを開け話すと海が見え、風も抜けて気持ち良い。

 

 

ふぅ~・・・

 

 


休憩ついでに、道の駅越前松原で買った「炙りホヤの塩麴漬」とクラフトビール「北限のゆず」で一杯! 奥さんはマスカットサイダーゼリーを食べていたが、サイダーのシュワシュワ感がなくなっていて、普通に美味しいマスカットゼリーになっていたそうだ。そりゃそうだろう(笑)

 

デリカにはシガレットライターから電源を取れるポータブルの冷蔵庫を積んでいる。容量は小さめのクーラーボックス程度だが、要冷蔵の土産品や冷やしておきたいドリンクなどちょっと入れておくのにとても便利のだ。

 

普通の車だったら購入したらそのまま家まで持ち帰り用の冷蔵庫ということになるが、今回のように道の駅などで気にいった食品を購入しておけば、すぐに食べなくても翌日とか気が向いた時や場所でサクッと飲み食いできるのが嬉しい。

 

ここで少しまったりとした時間を過ごしたあとは奥さんにハンドルキーパーを任せて、とりあえず気仙沼方面に向かって南下した。

 

気仙沼について、遅めのランチを食べに気仙沼に向かう。

特に目当ての店は探していなかったのだが、シャークミュージアムに併設された、

ふかひれやカツオ・サンマなど気仙沼の海鮮が自慢という「いちば寿司」へ。

 

店内には地元の漁師さんたちのモノクロ写真があしらわれた、なかなかモダンなインテリアで、今回の三陸で度々見かけた「スタイリッシュな復興建物」だ。

午前中は唐桑半島を満喫し、昼食を食べに気仙沼に向かう。

特に目当ての店は探していなかったのだが、シャークミュージアムに併設された、

ふかひれやカツオ・サンマなど気仙沼の海鮮が自慢という「いちば寿司」へ。

ここでやっと気仙沼の名物ふかひれ殿を食する! 小ぶりのふかひれが丸ごと乗った握りだ。

味というより独特の触感を楽しみむには良い感じだ。ほかにも錦糸のようにほぐした軍艦巻きやスープで、

ふかひれメニューが充実している。

あと、こちらも気仙沼名物というサメ料理の「フカの生ハム」という握りがあったので、食べてみた。

確かに生ハムのような味だ! いやいや想像以上に生ハムだ(笑)

看板に偽りなし!といった感じで、一皿130円でこの珍味が味わえるなんてとてもお得で、個人的にはフカヒレより美味しかった(^^;)

 

あとはカキのフライもいただき、気仙沼の海の幸を満喫した。

 

そしてせっかくなので、「気仙沼シャークミュージアム」にも行ってみた。

サメにまつわるエトセトラ的な紹介と、サメの漁獲高日本一の気仙沼の人々とサメのかかわりが紹介されていた。

 

2030分もあれば十分なこじんまりとした展示内容だったが、館内の半分ほどが気仙沼を中心としたの津波被害や復興の展示スペースになっていて、これがとても臨場感があって見ごたえがあった。

 

奥さんはミュージアム併設のほやボーヤセレクトショップでペンケースを買った。

車中泊用の歯ブラシ入れにするのだとか。

 

ほやボーヤは気仙沼の特選品のほやをモチーフにしたキャラクターらしいが、ストラップやタオル、Tシャツなどいろいろ商品展開していた。

 

 


 

 

今回は小回りが利くデリカだったので、結果的にかなりタイトなスケジュールで怒涛のリアス式海岸景勝地巡りをコンプリートできた(笑)

 

 

翌朝は6時半起床。

昨日はお風呂に入れなかったので立ち寄り湯を探すとと、福島県の高湯温泉に共同浴場あったか湯で家族風呂を見つけた。

さっそく電話で予約を入れて山道を走って向かうと、標高が上がったところで雪が舞ってきた。

デリカはスタッドレスを履いているので問題ないが、まさか雪とは・・・

お湯は硫黄の香りが漂う白濁の湯。

しかも雪見の露天風呂。最高だ!

 

車中泊の途中で朝風呂に入るのは私のお気に入りのシチュエーションのひとつ。

非日常で最高にリラックスできる至福の時だ

 

ここの湯は加水・加温していないようだ。源泉を長いトイを通して適温に冷やして湯舟に注いでいるようだ。

すばらしい!

 

 

ただ、貸し切り風呂(大浴場については不明)には、シャンプー石鹸の類は用意されていないので、要注意。

何とも贅沢な雪見の朝風呂を満喫して、南下を続ける。

 

ひと風呂浴びて朝10時、小柄が水担保で「道の駅土湯」で、名物の笹団子を購入。

ヨモギの香りと甘~い餡が絶妙に旨い、

 

外気温はー2度と、結構寒い(^^;)

 

もう少し走ればご当地ラーメンで有名な「喜多方ラーメン」のエリアを通るので、

途中でまた「道の駅ばんだい」であげまんじゅうで空腹をしのぐ。

という結果的に、一番太るパターンになった。

 

でも、買い食いだって旅の醍醐味!OKOK( ̄▽ ̄;)

 

 

1時半にようやくお目当ての喜多方ラーメンの名店「坂内食堂」に到着。

この時間でも駐車場には結構な台数が停まっていて道も広くない、

デリカサイズで良かった・・。

 

肉そばとネギラーメンを注文。

一面のチャーシューはもう年齢的に食べきれそうもないので、チャーシューは奥さんとシェアしようと思っていたが、

意外とパクパク食べれて、結果的にほとんど食べきってしまい、奥さんから軽いブーイング( ̄▽ ̄;)

澄んだつゆは塩気が多く見た目よりきりっとしている。

こういう有名店にはとかく絶賛派とたいしたことない派(地元民の意見が多い)がいるものだが、

ご当地の物を遠くから食べに来たという付加価値が付くので、たいていはおいしくいただける。

こちらももちろん「これが喜多方ラーメンかぁ!」とありがたくおいしく味わった(笑)

 

 

英語版の看板があって、ここにもインバウンド人気の波がきているのだと実感。

いよいよ奥さんにも疲労の色が見えてきたので次が最後の立ち寄りスポットになりそうだと、定番の城観光をチョイス。

白虎隊で有名な鶴ヶ城だ。

会津若松市の中心部に凛と佇む・・のだが、昭和に復元したコンクリート製の天守閣だった。

510円の入城料を払ってまで中に入るか?と一瞬たじろいだが、場内は博物館になっているそうで、奥さんのせっかくだから入ろうよ!という言葉に背中を押されて入館した。

収蔵物はなかなか見ごたえがあり、鎧・刀、白虎隊をはじめとする歴史資料など興味深く鑑賞した。

公園内には千利休の子、千少庵が建てた茶室なんかもあって、良い雰囲気。

 

その先で、抹茶と和菓子がいただける。

和菓子は会津の伝統菓子薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)という薄皮饅頭で、

水を加えずすりつぶしたつくね芋で作られた皮が繊細な味わいだった。

 

最初は失礼ながらハズレかと思ったが、なかなかどうして充実した観光スポットで、

 

旅の最後を飾るにふさわしい物件だった。


 

 

城下町を散策して、民芸品の店で会津の張り子を購入。

赤ベこと言えば赤がデフォルトだが、なぜか奥さんが選んだのは

 

青く波模様が入ったちょっと風変わりな青ベコだった(笑)